雛飾りひとつちひさな息をして
次の世もまた次の世も雛かな
千年の雨降らすなり雛の間
恋するも糞まるも雛壇のうへ
末世、末世、灯りをつけて雛祭り
仕舞はれる雛は息を止めたまま
雛祭りである。と言っても家に雛飾りがあるわけではない。子どもの頃は雛人形が薄気味悪くて、妹が中学くらいになって雛飾りをしなくなってホッとした。
雛祭りの句は沢山あるのですこしだけ。選び方が偏っていることは自覚している。行方さんの執着ぶりが楽しい。
恥しきこと聞きたりし雛かな 行方克己
雛なにか言ふ見しことを見ぬことを
雛の間をしばらく灯し置きにけり
恐ろしきことをたくらみ真夜の雛
雛の間をかくれんぼうの鬼覗く
雛まつり馬臭をりをり漂ひ来 波多野爽波
正気とは思へぬ顔の雛かな 大木あまり
焚かるるも男雛は正座くづさざり 安藤孝助
豆雛をしまうのがあっという間だったのでなんだかもう少しゆっくりしまえば良かったと思いました。
返信削除ピアノの上と玄関の靴箱の上に飾っていたのですが
何もなくなったそこをついつい見てしまいます。
豆雛を増やす誘惑始まる日 isida
「不気味の谷」ていうのがあるそうで、マンガチックにデフォルメした人形からスタートしてだんだんリアルに人間に似せていくと、あるところからものすごく不気味に感じるようになって、さらに人間に近づくと不気味さが薄れる、だとか。僕の場合、雛人形は不気味の谷のどん底ですね。「不気味」というよりも、感情移入してしまって「そんな姿にされてまあ可哀想に」とか感じて、目を背けたくなっているのかもしれない。マネキンもダメで、デパートに行くと目が合わないように避けてますね。なにかのトラウマですかねえ、、 豆雛は大丈夫です(たぶん)。
返信削除あ、isidaさんが豆雛増やすのはぜんぜんオッケーです。増やしちゃえ、増やしちゃえ、、