人間のことばを知らず室の花
生まれたての赤ん坊は言葉を知らないので、周りで大人があやしたり話しかけたりしてもへらへらしたりそっぽを向いたりする。興味があるのは、やつらが言葉を理解するようになっていく過程というのは、やつらにとってどういう体験なのだろうかということである。ううむ、こう書いてしまうと興味の中心がボケてしまう。つまり、言葉を知らない、言葉という概念すら想像もできない状態、人生で一度は体験したはずだが既に忘れてしまったその状態を、できることならもう一度体験したい。
あるいは、ある年齢までの幼児は声にだして話される言葉は理解するし自分でも使うことができるのだが、書かれる言葉を知らない。これも不思議なことで、書かれる言葉を全く理解できないという状態はどういうものなのだろうか。単に理解できないだけなら、東南アジアへでも行けば体験できるし、それはそれで迷子になったような孤独感を味わえるのだが、悲しいかなあのくねくねは何か意味を載せた文字というものであることは知っている。そうではなくて、文字というものの存在を知らない生を生きてみたいのである。
死ぬまでにそういう瞬間が私に戻ってくるのだろうか。
寒林 金曜日 くろやぎさん読まれました。
返信削除蒼(青) 蝶 と聞こえましたが。
大阪の~と組長が言うと耳がダンボになります。
お、ありがとうございます。1句しか出してないからこれですね。
返信削除寒林に入り青蝶の死に会ひぬ
それ!組長すごく褒めてました。今週の寒林の金曜の句はパシパシとすごい句が並んだ気がしました。文字で見たいなあと思いました。
返信削除おお、樫の木さんはダブル天。あたしは先週の冬眠がボツだったのでちょっと嬉し
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