鏡
紅梅やすさまじき老手鏡に 田川飛旅子
奥深き鏡を舐めて春の蠅 鷹羽狩行
春昼の鏡愁ひをうつさざる 柴田白葉女
手鏡の背中恐ろし夏の恋 対馬康子畳踏む夏足袋映る鏡かな 阿波野青畝
冬の空罠かも知れぬ吊り鏡 小長井和子
冬の谷鏡の中を行くごとし 高野ムツオ
耐えるため青空に割る鏡かな 守谷茂泰
(気が付けば3ヶ月。しばらくあれやこれやから遠ざかっていたのですが、すこし時間というか余裕ができたのでリハビリ。俳句データベースで「鏡」を検索してみた。1000句以上あるのを一句一句読んで、気になるものを拾い出した。現状記録みたいな。)
八月の鏡は闇を閉じ込めず くろやぎ