2012年8月12日日曜日

8月12日


    鏡

紅梅やすさまじき老手に  田川飛旅子
奥深きを舐めて春の蠅  鷹羽狩行
春昼の愁ひをうつさざる  柴田白葉女
の背中恐ろし夏の恋  対馬康子
畳踏む夏足袋映るかな  阿波野青畝
冬の空罠かも知れぬ吊り鏡  小長井和子
冬の谷の中を行くごとし  高野ムツオ
耐えるため青空に割るかな  守谷茂泰


(気が付けば3ヶ月。しばらくあれやこれやから遠ざかっていたのですが、すこし時間というか余裕ができたのでリハビリ。俳句データベースで「鏡」を検索してみた。1000句以上あるのを一句一句読んで、気になるものを拾い出した。現状記録みたいな。)

八月の鏡は闇を閉じ込めず  くろやぎ