2013年6月5日水曜日

虹


虹架ける轟音我は聞かざりき




虹が生まれるところを見たことがあるという人がいて、とても口惜しかった。ひとの経験をうらやむ年齢でもないのだけれど、これは別。

虹といえば、子どもの頃、家の近所にすごく立派な虹ができたことがあって、その根元は保育所の裏のお寺のあたりにありそうだった。なんとしても消える前に行かねばならぬと、三、四人の仲間と夢中で走っていった覚えがある。バス停の下の坂をぎゃあぎゃあ言いながら走り下りているあたりは鮮明に記憶しているのだが、雑貨屋の前あたりで記憶は途切れ、その先がどうしても思い出せないのである。

2013年6月3日月曜日

鵜飼


黄昏るる文明幾つ鵜飼舟








今日は朝から「何億光年輝く星にも……」がずっと頭に居座っていてお願いですから消えて下さい。


2013年6月2日日曜日

共感性(みづ 補遺)


夫に告ぐべきことも無し立葵  くろやぎ

 これをスタートとして、

妻に告ぐべきことも無し立葵

 これは全然チガウ感じがする。かといって、

夫に告ぐべきことならず立葵

 これだと差し迫った感が強い。深刻すぎる。

人に告ぐべきことも無し立葵

 ふーん、どうでもいいよ、て感じ。

人に告ぐべきことならず立葵

 ひとりで地べたを這って悶えている、勝手に悶えてろよ、というか。まったく共感できない。

夫に告ぐべきことも無し鰯雲

 これはどうしようもなくチガウ。

夫に告ぐべきことならず鰯雲

 うーん、惜しい。(惜しいのか)

 蒲団に入って頭の中で遊んでいて面白かったので、書いてみた。



鰯雲人に告ぐべきことならず 加藤楸邨