2012年1月24日火曜日


たたみいわし雪の話にまた戻る 池田澄子

雪の日のポストが好きや見てをりぬ 國弘賢治

肉買ひに出て真向に吹雪山 金田咲子


俳句検索エンジンで「雪」を検索すると6000句以上出て来る。雪が好きな人が多いらしい。日本の人口の7割か8割くらい(もっと?)は雪のあまり降らない土地に住んでいるからかもしれない。僕も好きである。この年齢になっても、寒い朝外の音が静かだともしや雪かと思ってそっとカーテンを開けてみたりする。子どもと同じ。しかしたいていは雪ではない(そういう土地だから)。NHKの全国ニュースで、東京で雪が2センチ積もりましたとかいうニュースを延々と流しているのをみて「アホか」と思ったりするのは、公共の電波の無駄遣いに憤っているばかりではなくて、馬鹿騒ぎがどこか羨ましいのかもしれない。

どうしてこんなに雪が好きなのかと思う。お祭り的な感じかもしれない。空からしろいものが落ちてきて、日常的な景色がぱーーっと一面真っ白に塗り替えられてしまう、もういいよ、とりあえずリセット、雪なのにハレ、みたいな。子どもはお祭り好きだしね。

落ちてくる雪片ごとの昏さかな くろやぎ

雪の日のたくらみごとに出て行かん

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